末ママ号 クラッチ焼ける!!


隣がIちゃん。
にこやかに談笑したがこの後予想だにしない出来事が!!
2002年10月14日、来年からマイカー規制の入る”乗鞍岳”に行ってきました。
(正確には行けなかったんだけど)
最近そっち方面に行った方、きぐるみウンパさんより情報を集め、ものすごーい渋滞覚悟で出かけました。
飯田〜松本間を高速道路を使い、松本からR158
(ツーリングマップルにも書いてあるけどただの休日でさえ大渋滞で有名な道。もちろんこの日も大渋滞。)
で乗鞍高原から乗鞍岳に向かうルート。
乗鞍高原でWC休憩、その時D−トラッカーからV−ストロームに乗り替えたIさんと、
「やっぱ、大きいバイクにすると楽だよね〜」

と和やかに談笑した直後、渋滞かき分けかき分け登ったすえママ号がふけなくなりました。
空気薄いからアイドリングを高めにしてもらったのに、なんで?
後ろを気にして振り向いたマスターに
「アクセル開けてもだめだよ、止まっちゃいそうだよ!!」
とヘルメットの中から叫んだら
「もっと(アクセル)煽れ!」
ついに、んとも寸とも言わなくなっちゃいました。
半クラ使い過ぎでオーバーヒート。
排気量が大きいのだから半クラ使わなくても、とことこ登っていける。
AX−1でエンストして立ちゴケを何度も経験しているすえママ、エンスト怖さにすぐクラッチ握っちゃうのね。
おまけにクラッチも滑ってる。
これでは山頂までとても登れないどころか前に進めない。
元気なみんなに申し訳なく下山することにしました。
クラッチがすべるってよく聞くけどこういう事なんだ。初めて体験。
バイク屋の女将として恥ずかしい。。。
「3速かニュートラルでクラッチ使わずに降りろよ。」とマスター。
こんなんで走れる?
恐る恐るセルを回し3速に入れて惰力で降りる。
アクセルは使わないほうがいいの?
あっ、前方に違法駐車
(写真を撮る為や、景色を眺めるため狭い路肩に止まる車がこの渋滞を助長させてるぞ!)
クラッチ握らなきゃ止まれないじゃん。
発進だって半クラ使わずどうするんだ?
パッと握ってパッと放す。
「エンブレ使ってないら?」
止まった時にマスターに聞かれ、
「?? 3速でそのまま降りてきた。エンブレ使ってた。」
「だめじゃん、クラッチ減っちゃうじゃん!」
「クラッチって減るの?」
「・・・・・・(マスター絶句)」
クラッチって減るんだ。。。。。
バイク屋の女将失格。
取り合えずお昼ご飯を喫茶店兼お土産屋さんの”A”のテラス席で食べる。
「ボボボボーッ」
「あっ、R1、12R、リッターバイク多いね。」
テラスの横を通る道を見ながら和やかに談笑される皆さん。
帰れるんだろうか?私とマスター超ブルー。
美味しいビーフカレー完食できない。

「真っ白な白煙噴いてたもんね〜陸送で送りゃあいいじゃん、帰ってからここまで取りに来るの大変だら。」
とNinjaのKさん。
そうだよな、走れなかったらここに置いてくしかないもんね。ますますブルー。

クラッチがすべるとクラッチワイヤーがパンパンに張ってしまうので、それを一生懸命緩めながら
「ちょっと走ってみるわ。」
と、マスターが状況を知るためにすえママ号に乗ってみる。
やっぱりクラッチが滑っているけどなんとか走れるみたい。
でも途中で動かなくなる可能性があるから、来たルートで帰るみんなと別れて高速は使わず下道で帰ることにした。
半クラ、エンブレは使わない、回転を上げずに繋ぐ。
頭の中で反芻しながら爆弾を抱えた気分で、渋滞している車の後ろ止まって走る、止まって走るただそれだけなのに何でこんなに神経を使わなきゃいけないの?
うまく回転数をあわせないとエンジンが繋がっていかない。
奈川木祖線に入ったとたんあんなに渋滞していた車がなくなった。峠を快調に下る。
(あーエンブレ使わないためにクラッチ握ってるの疲れたなー、ニュートラルに入れちゃえ。)
なんと惰力を使いブレーキだけで、けっこうタイトなワインディングをやり過ごしてしまった。
もちろん怖いからスピードメーターは見ない。きっとけっこうなスピードだったろうな。
R19に出る交差点は上り坂の頂点にある。信号青になって発進。
「ウイーーーン。」
タコメーターが元気なのにスピードメーターは動かない。
のろのろのろ、何とか前に進んで、急にスピードが出てくる。
R19はいつもと相変わらず渋滞。
一旦止まると動かなくなりそうだから、道路の左端を必死で抜ける。
抜けきった交差点で信号が赤だと、さっきのことを繰り返す。
けっこうな勢いで抜けてきたのに、発進で”のろのろのろ、びゅー”と走るバイクを、
車に乗った人は不思議に思っただろうな

道の駅”日義木曽駒高原”でWC休憩とお土産購入。
「何とかここまで来れたからあと行ける所までがんばろう!」
マスターに励まされ出発。
アクセルを開けて回転を2500〜3000で止めるようにすると繋がっていくことを発見。
R19からR256の清内路トンネルに抜け、昼神温泉を過ぎたあたりから「やばい」気配がしてきた。
R153に出た瞬間
「もうだめ〜」
とばかりに、どんなにアクセルを開けても前に進まない。
その時、さっき、乗鞍高原で別れたV−ストロームさん達と偶然合流。
「スピードにのれば走るから。」
マスターが偶然再会できた皆さんにお願いして押して貰い、何とか走らせてみようとしましたが、
自力ではまったく前進しない。
「もうだめだよ。」
今まで騙し騙し走ってきて、CBから伝わる振動すべてに神経を使ってきた私の気力も果てちゃいました。
ちょうど止まった道路の反対側に民家があってそこに今夜一晩置かせてもらうよう頼み、
超楽チン、アフリカツインのタンデムシートに久々、何年ぶりかに乗って帰ってきました。
でもやっぱり、自走が良いな。

かわいそうなマスター、せっかく帰ってきたのにママのCBを取りにBIKE・PIT号を走らせたのでした。
本当にお疲れ様でした。
2002 ハプニング大賞は私、ママが頂かな?

これがこの時のクラッチ

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